私の人生がうまくいかないのはだいたい他人のせいだと思っている。
どうしようもなく自己肯定感が低くて、過剰に失敗を恐れて、傷つくのが怖いのは父親の育て方が悪かったからではないかと思っている。
だからって特に家族仲が悪いわけではない。
実家で暮らしたくはないが時々帰って他愛のない話で談笑している。
だけど時々、昔を思い出しては夜中にシクシク泣くことがある。
ネットで見るような育て方できちんと育ててもらうことができたらもう少し自己肯定できて楽に生きられたかもしれないのに、と死ねば楽になりそうなんてことを思ってシクシク泣いている。
何をしてもずっと失敗を笑われ続けたこと。
よく覚えているのは50m走でいつもクラスで真ん中くらいの速さだった9秒~8秒で走っていたのに自分の足が速いからって「遅い遅い」と笑われた。
ちょっとボールをつかめなかったくらいで「どんくさい」となじられていたがクラスの中では別に運動神経は悪くなかった。普通だったと思う。
なのに、父親からしてみれば運動神経の悪い子供だったようでずっと馬鹿にされていた。
他にも中学生の頃、私は、白血病になった。
三年間、抗がん剤治療をした。一年目の冬頃合併症で腎機能が弱りインスリン注射が必要になっていた。その頃、糖尿病のような諸症状が出ていたその影響で筋力は弱るわ先の見えない闘病生活がつらいわでメンタルがボロボロだった。元々にメンタルが弱いので今でもことあるごとに死にたいと思っているが、当時ほど毎日死に方を考えて自殺サイトを開いていた日々は後にも先にもない。インターネットの掲示板で毎日死にたいとつぶやいていたら荒らしと見なされて出禁にされていた時期だ。
抗がん剤治療といっても毎日毎日抗がん剤を打ち続けるわけではないので治療の休みのタイミングでは2~3日の一時帰宅が認められていた。元気がなく寝たきりの状態でもやはり家にいる方が気持ちは晴れるもので、家から片道1時間ほどの病院ではあったが帰れるタイミングでは帰れるように協力してくれた。
ただ問題はそこからで、やはり病院に戻りたくという気持ちから朝泣いたりしていた。当時、本当に苦しかったし治療だって楽しいものじゃないし具合も悪くなる。次いつ家に帰れるかもわからないそんな状況だったので、このまま家にたい病院に行きたくないと泣き叫んでいた。
そこで父親が一言「お前をここで放っていくと俺が警察に捕まる」
あ、そうなのね。
いや、事実ではあるが。その日は、その言葉を聞いて車に乗った。
確かに病院までの送迎は大変だったと思うし、
朝、会社に遅刻してまで送迎してくれていた。少しでも長く家にいたいという私のわがままを聞いてだ。感謝している。
それでも「そんなに不機嫌な顔するなら車から飛び降りろ」だのなんだの散々言われた。
だから今でも育児放棄すると捕まるから育てたくらいの存在だったんだなと思っている。
三年目に入って抗がん剤の回数も減り学校にも少しずつ通えるようになった私に「病気は勝てる人のところにしか来ないんだよ」と言われたのも腹が立った。それは私が思うことであって実際、私は今も治療を頑張ったとかそんなことは思っていない。現代社会の倫理観と医者の知識の元されるがままされて勝手に延命されたものだと思っている。
まあ30年も前なら死んでたと思うので生かされたことに感謝とかはまったくない。
申し訳ないけど。税金無駄にしてごめんな。でもその甲斐あって今、税金払ってるから許してな。稼ぎは悪いけどよ。
その他にも周りの子が携帯持っているから買ってほしいとねだると「馬鹿で勉強もろくにしないお前に携帯を与えるメリットはない」と。まあここまではごもっともなので仕方ないのだがそのあと「欲しいならその辺のおじさんに体を売ってこればいい」と言われた。いくら怒ってたからといって携帯ひとつですごい言われようだな。まったく。
こんな感じでなんか諸々傷ついたことだけよく覚えている。
遊びに連れて行ってももらったし、きちんと働きに出てたし、カッとなった時とかに殴られはしたけど日常的にというほどでもなかった。
そして、今更何か怒られたりすることもないし、昔から干渉してこないところは楽だった。勉強をしろと言われたことはないし。高校の時に周りが大学に行くからと聞いて大学受験始めたときも「良い」も「悪い」もどの大学に行くかさえ聞いてこなかったし、就職に困ったときも「就職しろ」とは言われたがどこに行くも何するも特に聞かれなかった。
だから、勝手にしたし、何も聞きはしないし応援もされなかったが大学の費用は全て出してくれた。思い描いていた受験生とは違ったがそこは感謝している。
ただ、父親の中で私は一体なんだったのか。
とにかく感情を表情に出して周りに汲んでもらおうとする。私とそっくりだ。反面教師に出来ていない自分も負のループを請け負った糞人間だなとよく思う。
そして今も言われた言葉に振り回されたりもう少しなんとかなったんじゃないかと思わないこともない。
というただの愚痴。